エルムの森だより

北海道大学教職員組合執行委員会ブログ

運営費交付金が評価配分へかわる?

 
 
国立大の運営費交付金のうち、約10%の1000億円を評価に基づく配分にするとの方針がCSTI(総合科学技術・イノベーション会議)で公表されました(今年度は300億)。
全教員への年俸制導入も含まれています。
 
 
CSTIの資料は以下の通りです。
 
 
(上山隆大氏の資料がひどいと思いました。ちなみにこの人、先日話題となったベネッセ事件の関係者です。
共通テストでの民間英語試験の導入問題とも絡む内容であり、このような人が高等教育政策を左右することに憤りを感じます)
 
 
この予算案が来年1月からの通常国会に提出される見込みです。
 
 
このような内容はすでに財政等審議会の建議などで公表されていました。
 
 
これに対しては、先日ご紹介したように国大協が声明を出したり、国大協の山極会長が財務省の神田眞人・主計局次長とバトルしたり、衆院の文教委員会で多少の議論があったところですが、結局、国大協と文科省財務省に押し切られた形です。
このようなひどい予算案をそのまま通してしまったら、成果主義重点配分枠)は今後も拡大し、特に地方国立大は維持自体が困難になり、廃止・統合が進む可能性が高いと思われます。
 
まだまだ国会審議での撤回も可能ですし、仮に重点配分枠が正式に決まっても、その基準を「よりマシなもの」にするために、また、今後の拡大を阻止するためにも、アクションは大切だと思います。
 
国立大学関係者のみなさんは、まずこのニュースを周囲で共有して頂ければ幸いです(大学の教職員でも知らない人は多いと思います)。
その上で、ぜひ教授会などを通じ、各学長に対応を質して頂ければと思います。
すでに国大協でも全国の国立大に対応の検討を指示していると聞いています)
 
個人的には、声明などを使い、例の「#大学を壊すな」キャンペーンをネット上などで展開できないものかと考えています
大学関係者でも怒っている人は多いようです。ただ、その怒りを社会にしっかり広く伝える経路がないので、そこをどうにかできないかと・・・。