学校教育法改悪の国会審議を傍聴に行きました
国会審議を傍聴に行った執行委員からの報告です
全大教の要請に応じて国会傍聴行動に参加してきました。
すでに報じられているように、衆議院の
委員会では法案を可決し、週明けの本会議で採決、参院に送付する
運びとなっています。参院の審議日程はギリギリですが、2日間の
委員会審議で会期末までに可決成立されることはできる見通しだそうです。
それから、6日の委員会では、民主・自民・維新・みんなの党から
共同提案された修正案が可決されました。
この案は、中教審「審議まとめ」が挙げていた、教育課程編成、
教員の業績審査の二つを、改正法案における教授会に意見を聞くべき
「重要事項」に追加することを求めるものと説明されています。
しかし、条文に具体的な文言はなく、法案の成立後に文部科学省が
出す施行通知の中で指示する方式をとることが明らかにされました。
「重要事項」の内容を行政解釈に委ねることは望ましいとはいえません。
また、下村文科大臣は、施行通知の内容を検討するために法の成立後、
ただちに有識者懇談会を召集するとも述べています。その結果、文科省の
息のかかった人間による解釈の基準がつくられ、学長選考会議による
学長の業績のチェックなど、法人法に規定のない権力的監視の体制が
つくられていくおそれがあります。
それから、改正法案の条文の内容に関する政府参考人の説明にも
不明確なところがありました。こうした点を追及していけば、
論理的には参院で廃案に追い込むことも不可能ではないと思われます。
が、今回、与野党から修正動議が共同提出されたことなどを見ると、
法案成立の政治的合意ができている様子でした。